私は貴方を探してる。貴方も私を探してる。視覚があれば死角もできる。私が見ているこの世界は私に見える範囲のこの世界。貴方が右を見るときに、私が見るのは左側。対面舞台の両側に別れて座る貴方と私は果たして同じものを見ているのかしら。かんじんなことは目に見えないんだよ、とその少年は言った。彼は貴方だっただろうか。それとも私だっただろうか…？